21
冷静になればなるほど、亮二はそんな疑問を感じていた。
しかし、それと同時にやはり春子がついた嘘を許せないでいた。
俺は、ずっと真剣に悩んできた。
そして、春子との未来を考えて結論を出したのに……。
そう思うと、簡単には春子を許せない亮二がいた。
あれ以来、亮二はあえて春子とは連絡を取らないでいた。
亮二は少し時間をとって、もう一度春子とのことを考えたかった。
そして、やはり亮二は春子を失いたくなかった。
きっと、春子には何か理由がある。
亮二はそう信じたかったし、そう信じることが出来ると思っていた。
だから、もう一度春子とやり直したい……。
亮二は、本当に春子を愛していたから……。
1週間ほど経って、亮二は春子に電話をした。
ひとつ息をついて、ゆっくりとダイヤルを押す。
しかし……。
「お客様のお掛けになった電話番号は現在使われておりません。番号をお確かめになってもう一度お掛け直しください……」
えっ?
亮二は、焦りながらもう一度プッシュボタンを押す。
しかし、流れてきたのはまた同じ音声だった。