40


『押し隠す、君への想い』



スッと流れる、夜風を感じながら。


ぼくは、山手線のホームで立ち止まる。



相変わらずマスクは暑いから。


そんな爽やかな夜風が、とても心地良かった。



こんな夜には、本当に。


君に、逢いたい。



ぼくは、電車の到着を待ちながら。


そんな想いを、押し隠す。



また、君と逢える日を心待ちにしながら。



君の笑顔を、思い出しながら。



ぼくは、ホームの屋根の間に見える夜空を。


ただ、じっと見上げた。



伝えられない君への想いを。


マスクの下に、押し隠しながら。



『押し隠す、君への想い』