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えっ!?
何で!?
宇賀の予想もしなかった反応に、圭子は動揺していた。
「あのさ……俺って、B型のオンナの子はダメなんだ……」
宇賀のそんな言葉に、圭子は呆然とする。
「あとさ……蟹座も、ダメなんだ……ごめん……」
宇賀は、申し訳なさそうに圭子から視線を外す。
「どうしてダメ、なの……絶対にダメ、なの……?」
「……ごめん、俺……トラウマがあるんだ……B型、蟹座のオンナに……どうしても、乗り越えられないんだよ、俺……」
お店を飛び出した圭子は、フラフラと山手線へ向かう。
同じだったんだ……宇賀さん、わたしと……。
山手線に乗り込んだ圭子は、ドアのそばに立ってポロポロと涙をこぼしていた。
これって、何ていう偶然なの……?
でも……これも運命の出逢い……っていうんだよね、きっと……。
圭子は、ひとり電車の中でそんなことを考えていた。
両手でゴシゴシと涙を拭いて、ぎこちない笑顔を作ろうとしながら……。
エピローグ
「はいっ、カット! OK! お疲れさまでした!」
「お疲れさまです! ありがとうございました!」
古田圭子は、ホッとしていた。
自分とは違った役を演じきること。
それが役者なんだから……。
わたしは、こんなに積極的じゃない……。
そんなことをずっと思い悩みながら、圭子はこの役を演じて来た。
そして圭子は、この役を演じて分かったことがある。
それは、自分自身の心に素直になることが大切なんだっていうこと。
無理をしないで、素直な本当の自分の気持ちを伝えること。
きっとそれが、幸せをつかむきっかけになるんだ……。
そんなことを思いながら、圭子は夜空に輝く星を見上げた。
自分が進むべき道を、しっかりと信じながら……。
『古田 圭子の恋煩い~週末に婚活する女優』
「運命の出逢い~宇賀 満、28歳、俳優、血液型A型」
了
吉田桂子が古田桂子を演じます!
『吉田 桂子のひとり芝居 4