45 『君に、恋なんてしない』
「俺に恋しちゃダメだよ!」
そんな風に、冗談半分に言ったぼくに。
「そんなこと言ってると、暗示に掛かって恋しちゃうかもよ……」と、君は笑った。
恋は、まるで花火のように。
一瞬で消えてしまうはずだから。
そして、ぼくに。
恋してしまった、と告げた君に。
ぼくは、嬉しい気持ちと同時に。
少しだけ、不安な気持ちを感じてしまったんだ。
だから、ぼくは。
君に、はっきりと伝えたい。
ぼくは。
君に、恋なんてしない。
ぼくは、君を愛する。
そう、決めたから。
思いやりや、優しさや。
そして、穏やかな時間と安らぎを。
すべてに超越して、君に与え続けられるように。
だから。
ぼくは、君を愛し続ける。
そして君も、きっと。
本当は、ぼくと同じだと信じられるから……。
『君に、恋なんてしない』
了