38 『君の笑顔が、きっと……』
君が、ぼく以外の誰かを想っていることなんて。
最初から分かっていたんだ。
だけど、それを。
目の当たりにしてしまった、ぼくは。
さすがに、心が痛んでしまうけど……。
ぼくには、最初からハンデがあって。
だからこそ、強引には。
君を奪うことなんか出来なかった。
だけど、本当にぼくは……。
ふうっ、と吐いた息が白くて。
だけど、あっという間に消えて行く……。
だから、ぼくは信じられるんだ。
君の笑顔がずっと続くことが。
ぼくの、本当の願いなんだということを。
ぼくは、微笑みながら。
君の幸せだけを願う。
いつの間にか、気づかぬうちに。
君の名前を呟きながら……。
『君の笑顔が、きっと……』
了