12
「そっかー。いいね、それ!」
ぼくは、そんな彼女の笑顔に見とれながら頷いた。
そのときぼくは、思ったんだ。
彼女の、そんな笑顔を写真に撮りたいって。
長い間、ぼくは。
写真を撮りたい、なんて思えなかった。
でも、やっとぼくは写真を撮りたいって思えたんだ。
やっと……。
彼女は、ぼくの目をじっと見つめながら。
ぼくに、こう言った。
「思いっきりの笑顔を、たくさん取りたいな。いろいろな場所で。そう、世界中の子供たちの笑顔!」って。
「ぼくも、そんな写真が撮りたいな。例えば、今の君の笑顔を」
「えっ……。ちょっと困っちゃう、な……」
彼女は、なぜか。
そう言って、寂しそうな顔で微笑む。
えっ?
どうして、そんなこと言うんだろう?
やっぱり、彼女は……。
ぼくのことなんか、好きじゃないんだ……。
そして、ぼくは。
彼女に、こう言ってしまったんだ。
「そうなんだ……じゃぁ、諦めるよ……」って。