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普段は、しっかりとしゃべる有香が。
ぼくに抱かれるときだけ、いつも少し舌ったらずになった。
それは、ぼくと有香ふたりだけの。
大切な秘密だった。
「ゆっか、ねぇ……ハルのこと……すごく愛してる……」
ぼくは、いつの間にか。
ポロポロと涙を流していた。
そして、やはり。
ぼくは、有香を失いたくなんて無い。
そんな気持ちを、強く感じていた。
ぼくは「トラ猫のエルマーのブログ」を。
最初から、ゆっくりと読み始めた。
最初から読むことが。
ぼくは、必要だと思ったから。
そこには……
エルマーの目を通した形で。
ぼくと、有香の日常が書かれていた。
幸せな日常が、ずっと……。
ぼくは、有香が書いた。
こんな文章を何度も読んでしまっていた。
yuccaママ、ありがとう!
ぼくを拾ってくれて……。
ぼくは、ずっと寂しかったんだ。
寂しくて、ずっと不安だった。
だけど、yuccaママがぼくを助けてくれた。
ハルパパと、yuccaママと、ぼくは。
幸せな家族になれたんだよね?
ぼくは、ずっと一緒にいたいんだ。
yuccaママと、ハルパパと一緒に、ずっと……。