60
次の朝早く。
ぼくは、リムジンバスに乗って金浦(キンポ)空港へと向かった。
朝8時過ぎに空港に着いた、ぼくは。
手続きカウンター近くのソファーに座って、有香を待つ。
有香は、きっと現れる。
そう信じながら。
ソファーに、じっと座りながら。
ぼくは、行き交う人の流れを見ていた。
どのくらいの時間が過ぎたのだろうか?
ぼくは、有香との生活を思い返しながら。
ずっと有香が現れるのを待ち続けていた。
時計の針は。
いつの間にか、午後0時を回っていた。
羽田への便は。
次は、大韓航空の午後4時ごろのはずだ。
ぼくは、有香が。
この便に乗る気がしていた。
それは、以前韓国に来たときも。
大韓航空の飛行機に乗ったからだ。
ぼくは、売店に寄って。
コーラとパンを買う。
あと少しで有香に逢える……。
そう信じながら。