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次の朝、11時。



ぼくは、ホテルを出て。


ロッテホテルへと向かった。



少し昔の日本の街のように。


土の埃っぽさを少しだけ感じながら。


ぼくは、のんびりと独り歩く。



韓国の歩行者用信号が、ぼくは好きだ。


止まれ、の赤信号に描かれた人の姿が。


威張っているように見えるところが。



なんとなく無機質に見える、ビルを見上げながら。


およそ20分ほど歩いて。


ぼくは、ロッテホテルに着いた。



フロントで、ぼくは。


有香が、このホテルに滞在していないかを確認する。



日本語が通じるのは、助かる。



「YUKA YONEKURAが宿泊していると思うんですが……」


ぼくは、ニコニコ顔で。


フロントマンに、そう訊ねた。



しかし。


やはり、有香はここには居なかった。



そんなに、簡単には行かないよな……。



そんなことを思いながら。


ロッテホテルを出た、ぼくは。


すぐ隣に立つ、ロッテデパートへと向かった。



そして。


最上階近くにある食堂街へと、真っ直ぐに向かう。