42


有香は、ぼくにヒントを残してくれた。



数字のトリックは、ぼくと有香の日常から解く鍵を思いついた。



だから、ぼくは。


やはりそれが、ただの偶然だとはどうしても思えなかった。



いや、思いたくなかったんだ……。



有香が、誰か他の男とあの旅館を訪れたことも。


ぼくは、もう気にしない。


もう、そんなことはどうでもいいんだ……。



ぼくは、そう思い込むことで。


不安な気持ちを封じ込めようとしていた。



本当のことを、言えば。


ぼくは、不安で不安で仕方なかったんだ。



だけど、今。


ぼくは勇気を振り絞って、有香を見つけ出そうと決意していた。



だから、ぼくは。


いま、ソウルに向かう。



有香は、間違いなくぼくを待っている。


間違いなく、きっと……。



2枚目の写真は、ソウルの南大門をバックに撮られたものだった。



有香は、きっとその場所を訪れるはずだ。



何の確証もないけれど。


ぼくは、そう信じることにした。



そして。


有香が、ぼくに伝えようとしたことは何なんだろう?



ぼくは、飛行機のiシートに体を預けながら。


ゆっくりと、目を閉じた。