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ずいぶんと雲の晴れた夜空に。


一筋の流れ星が走った。



スッと流れた光の筋に。


ぼくは、一瞬目を奪われる。



有香をぼくに返してください……。



そんな願い事をする間もなく。


流れ星は、一瞬にして消えた。



一瞬の、光の筋が消えた夜空を。


ぼくは、じっと見ていた。



そのとき。


チラチラと、弱く輝く星が。


一瞬、明るさを増したような気がした。



そして、そのときぼくは思ったんだ。



ぼくは、絶対に諦めちゃダメなんだって……。



光り輝く流れ星に、一瞬目を奪われたとしても。


それでも、星たちは。


いつまでも、光輝こうとしている。



それに比べて、ぼくはどうだ?



ぼくは、まだ。


自分のベストを出していない。



有香を愛する、この気持ちを。


今こそ、輝かせなければならないって。


ぼくは、そんな決意をすることが出来たんだ。



ぼくは、必ず有香を捕まえる。



そして、必ず有香をもう一度手に入れる。



ぼくは、心の中だけで言ったんだ。



星たちに「ありがとう」って……。