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「でも……? お願いします!でも、何ですか?」
ぼくは、そう言いながら佐藤さんをじっと見つめた。
「……確かに昨日、この方たちは、こちらにいらっしゃいました……」
えっ?
ぼくは、そんな佐藤さんの言葉を聞いて。
必死に悪い想像をしようとする、自分の心にストップをかけていた。
佐藤さんの反応を見る限り、有香と一緒に来たのは……やはり、男?
「この方、たち?って……彼女は、誰かと一緒に来たんですか?」
「えぇ……それは……男の方と一緒に……おふたりで、日帰り入浴をされました……」
困ったように話す、佐藤さんのそんな言葉に。
ぼくは、激しく動揺していた。
有香は昨日、間違いなくこの場所を訪れた。
しかも、ぼくではない男と……。
ぼくは悪い想像をしないように、必死で自分にブレーキをかけていた。
でも……。
ぼくは、それ以上のことを。
佐藤さんに聞く気が失せていた。
有香は、いったい誰とこの場所に来たのだろう?
ぼくを置いて、どんな関係の男と……。
それが理由なのか?
ぼくを捨てて、他の男と……。
ぼくと有香の、思い出のこの場所に……。
ぼくは、そんな悪い考えを。
もう一度、必死で否定しようとしていた。