第2章 君の面影を追う、旅立ち
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みなかみの空は。
あの日と同じように、青く澄み切っていた。
群馬サイクルスポーツセンターの駐車場に。
ぼくはレンタカーを乗り入れた。
車から降りた、ぼくは。
大き目の砂利が敷き詰められた駐車場を歩く。
足元のジャリジャリという音とともに。
有香と訪れた、あの日の記憶が蘇る。
短い階段を上って、しばらく歩くと。
あの日レースで使われていた、サイクリングロードに着いた。
平日の今日は、特にイベントは行われていないようで。
そのサイクリングロードは。
公園の中にある、普通のアスファルトの道のように見えた。
あの日、スタート&ゴールがあった場所を近くに見ながら。
ぼくは、ひとり佇む。
有香が残した、この場所の写真を。
ジャケットのポケットから取り出して、じっと見る。
振り返ると、そこには。
ぼくの姿をケータイのカメラで撮影する。
あの日の有香の、幻が見えたような気がした。
ぼくは、腕組しながら。
有香が残した写真の意味を推理する。
きっとこの場所に、何らかの鍵があるのだと。
そんなことを、信じながら……。