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そして、その下には。
薄青の封筒があった。
ぼくは、ダイヤのネックレスを右手で握り締めながら。
ひとつ大きく息を吐いて、ゆっくりと掌を開く。
ぼくの掌の上には、3つのダイヤがキラキラと輝いていた。
ぼくは、その輝きを見つめながら。
有香の思いを感じようとしていた。
あんなに大切にしてくれていた。
このネックレスを置いていった、有香の思いを……。
有香は、きっと。
ぼくの頼りなさに絶望したに違いない。
そんなことは、ぼくだって。
本当は気づいていたんだ。
だけど、ぼくは。
ずっと有香の優しさに甘えてた。
そんな、ぼくでも。
ずっと有香は愛してくれるって。
そんな風に……。
ぼくは、テーブルの上にネックレスを置いて。
今度は封筒に、手を掛けた。
きっと、有香は。
ぼくに手紙を残して行ったに違いない。
きっと、その手紙には。
メールでは伝え切れなかった何かが、書いてあるのだろう。
ぼくは、そんなことを考えながら。
封筒の中身を取り出した。