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うん?

藤香から、かな?


ぼくは、そんな期待をしながらケータイを開く。



メールは、亜紀からだった。




Sub : 家にいる?


いま、近くのスーパーのところ。

もう帰ってるよね?

何が食べたい?


アキたん(^_-)☆




なんだ、亜紀からか……。

ぼくは、少しガッカリしていた。


しかし、藤香からメール来ないな。

まぁ、そのうち来るだろうけど……。


部屋の壁に掛かっているマルマンの電波時計を見る。

針は、午後5時28分を指していた。


ぼくは、亜紀にメールの返事を返す。




Sub : re : 家にいる?


おかえり! 早いね!

もう家にいるよ。

暑いから、なんかサッパリしたものがいいな!


あと、ジンジャーエール買って来てくれる?


ひろ(^_^)




とりあえず、これ片づけないとな。

亜紀に説明するのも、面倒くさいし……。


ぼくは、急いで段ボール箱を片づけながら

見つけられない、あの写真のことを考えていた。


ぼくと藤香のふたりが写っている、唯一の写真のことを……。