24 『君に向ける想い』

公園のベンチに、独り座って。

ぼくは、爽やかな風を頬で感じていた。


空は青く、雲は白い。


気温は、上がっても。

湿度は低く、風は心地良い。


そんな季節に、ぼくは。

君を好きになった。


柔らかで、温かい君の雰囲気が。

まるで、目に優しい緑のように。

ぼくの心に、安らぎをくれた。


君の気持ちが、ぼくに向いてくれるのなら。

ぼくは、決して迷うことなく。

君を受け入れる。


そう思っていた。


だけど……。


ぼくには、やはり勇気がなくて。

ただ、君を。

見つめることしか出来なかった。


君が遠くに行ってしまってから。

ぼくは、そんな後悔を重ねている。


巡りあうチャンスなんて。

いくらでもありそうだけど。

実は、いくらもない。


それは、まるで。

奇跡のように……。


だから、ぼくは決心する。

そして。

君に、ケータイでメールを書き始める。


何もしなければ、何も変わらない。


そんな当たり前のことを。

ぼくは、いま感じていた。


メールを書き終わって、目を上げると。

いつの間にか。

真っ青な空に、飛行機雲が。

君の住む街に向けて。

真っ直ぐに伸びていた。


真っ直ぐに。

ずっと……。


『君に向ける想い』