20 『君に感謝する初夏の日に』


君と出逢った、あの日から。

ぼくは、ずっと君に伝えたいって思ってたんだ。

ありがとう、って……。



君と話す時間は、あっという間に過ぎる。

でも、きっとそれは。

ぼくが君のことを、本当に大切に想っているから。


誰とでも、どんな風にでも。

気安く、話が出来るはずのぼくが。

君とふたりだけの時間を過ごした後でも。

何故か、まだ。

話しかけることさえ、気遅れしてしまうんだよね。


きっと君は、ぼくにとって特別で。

ずっとずっと、そんな存在なのかも知れない。


でもね。

もしかしたら、そんな唯一の存在が君だとしたら。

ぼくは、それでもいいって思うんだ。


だって、そうすれば。

絶対に君を失うことには、ならないだろうから。


ぼくは、ずっと君に言いたかったんだ。

うん。

こんなぼくと出逢ってくれて。

本当に、ありがとうって。


初めて君を見た、あの場所から。

ぼくはずっと、君に勇気づけられているんだよ。


だから。

これからも、ずっとぼくの目の届く場所に居て。

幸せな笑顔を見せて欲しいんだ。


ぼくは、ずっと。

君の幸せを願っている。


本当は、ぼくが与えたいけど。

たとえそれが、ぼくの手によるものでないとしても、ね……。

『君に感謝する初夏の日に』