14 『ホワイトデーの月』


今日は、ホワイトデーだから。

ぼくは、今日。

必ず君に逢いに行こうと思っていた。


バレンタインに君がくれた、ゴディバのチョコは。

義理にしては豪華すぎて。

ぼくは、ちょっと動揺しながらも。

すごく嬉しかったんだよね。


ぼくは、なんとなく君の気持ちに気づいてはいたけど。

でも、自分に自信なんてなかったから。

まだ君に、ちゃんとした返事を言えないでいた。


でも、今日は。

絶対に、君に逢ってぼくの気持ちを告げようと思っていたんだ。

だって、今日は。

ホワイトデーなんだから。


だけど。

よりにもよって、今日。

仕事がトラブってしまった俺は。

なかなか、会社を出ることが出来なかったんだ。


やっと会社を出ることが出来たとき。

時計の針は、0時を回っていた。


あーあ。

終わっちゃったな、ホワイトデー……。

ぼくは、がっかりしながらケータイを開いた。


えっ?

ぼくは、君からのメールに気づく。

着信時間は、23:59か……。


Sub:寝るまでは

ホワイトデーだからね!

待ってます……。



うわっ!

マジですか?


ぼくのテンションは、急激に上がる。


ぼくは、君に告白するために。

君に逢いに向かう。



走り出しながら。

ふと見上げた夜空には、明るい月が輝いていた。


『ホワイトデーの月』