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沙樹子は、なぜか。

元気が、なかった。


おかしい、な……。

俺は、沙樹子の態度に混乱していた。


そして。

沙樹子の態度は、どんどん暗く無口に。

頑なに、なって行った。


「どうしたの、沙樹子……。気分でも悪い?」

俺は、沙樹子の耳元で。

そう囁く。


沙樹子は、俺から目を逸らして。

「ううん、そんなんじゃないから……」と、言った。


沙樹子を連れて、早めに店を出た俺は。

沙樹子の肩を抱きながら、考えていた。

なぜ、沙樹子は。

あんな態度をとるのだろう?


俺の友人に紹介することが、そんなに嫌だったのだろうか?

正直、俺には。

沙樹子が、そんな態度をとるという。

心当たりが、なかった。


「なぁ、沙樹子……。どうしたの?何か気に入らないことがあったの?」

そう訊いた、俺に。

沙樹子は、ただ。

首を左右に振るだけだった。


これって、単にマリッジブルーなのだろうか?


俺は、そのとき。

沙樹子が、B型であることを思い出していた。


A型の俺には、確かにB型の。

しかも、女の考えることなんて理解不能だ。


でも、沙樹子は。

B型っぽくは、ないと思っていたのに……。