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火事は、発生してまだ間もない。

街道沿いの一軒家が、かなりの勢いで炎上を始めていた。


消防車のサイレンが、激しく鳴り響く。

カメラを抱えて、車を飛び降りた俺は。

消防の邪魔にならないように、現場を撮影する。

熱気で、近くまでは近寄れない……。


そのとき、俺は。

神戸の震災のことを思い出していた。


至るところで、まだ火の手が上がる神戸の住宅街で。

俺は、今と同じように撮影をしていた。

あのとき。

突然「ドンッ!」と、腹に響くような爆音が起こった。

いきなりの爆発で、俺は肝を冷やす。

大したことない爆発だったから、特にケガはなかったが。

それでも、皮膚がヒリヒリするほどの熱気と爆風を感じた。


今の状況は、あのときと似ている……。

「いいから、下がれ!爆発するぞ!」

俺は、アシスタントに声をかけながら。

火の手から、少し遠ざかる。


そのとき、いきなり。

燃えている家の中で、何かが爆発した。

「ボンッ!ガシャーン!」

爆発の大きな音に混じって、ガラスが砕ける音が聞こえた。

そして。

目の前にまで、ガラスの破片が散乱する。


そのとき、俺は。

神戸や奥尻島で感じた気持ちを思い出していた。