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その夜。


結局、麻里恵は帰って来なかった。



麻里恵の携帯は、相変わらず繋がらない。


俺は、さすがに不安になる。



しかし。


麻里恵は、いったいどこに居るのだろうか?



群馬の、麻里恵の実家に電話しようとしたが。


もし、麻里恵がそこに居なかったとしたら。


麻里恵の家族に、変な心配をかけることになる。


そう思うと俺は、麻里恵の実家には電話出来なかった。



麻里恵は、きっと実家に居るに違いない。


俺は、そう思うことで。


不安な気持ちを安らげようとした。



でも……。


もし、そうじゃなかったとしたら。


いったい麻里恵は、どこに居るのだろう?



友達のところ?


それとも……。



まさか、男?



いやいや、そんなことは有り得ない。


麻里恵は、絶対にそんな女じゃない。


でも……。



俺は、浮かんでは消えるそんな不安な思いを。


必死で、かき消そうとした。



俺は、絶対的に信頼していると信じていた麻里恵でさえも。


やはり、本当は。


信頼出来てなんか、いなかったのだ。



俺は、やはり。


女を信用することなんて。


どうやったって、出来ないのかもしれない。



俺は、またそんな事実を再認識してしまっていた。