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俺は、本当に麻里恵のことを愛していた。



広島に行く、前日の夜。


麻里恵から、俺の携帯に電話が入った。



「ごめん、ひろ……。やっぱり、明日も撮影になった。明後日、追いかけて行くから……」


「……うん、分かった。待ってるからね……撮影頑張って!」



俺は、麻里恵にそう言いながら。


IDOのデジタル携帯を切る。



そのとき、俺は。


本当は、かなり不安だった。


だけど……。



俺は、麻里恵を信じる。


そうしないで、どうするというのだ?



クリスマスに、麻里恵は。


あんなにも、喜んでくれたんだ。


だから、大丈夫……。



俺は、チャークンを撫でながら。


そう思おうとしていた。



次の朝、午前9時過ぎ。


俺は、東京駅の新幹線ホームにいた。



麻里恵が、1日遅れて来ることで。


俺は、チャークンのエサも心配しなくて良くなったわけだ。


とりあえず、麻里恵の行きのチケットはキャンセルした。


ツインのホテルは、今夜……。


まぁ、そのままでいいか……。



今日は、のんびりして。


明日の夜、麻里恵を交えて家族で食事する。



そして、俺は言うのだ。


彼女と結婚します、って。