麻里恵が居ない夜。


チャークンを膝に乗せて、俺は。


ホームページ作りに没頭した。



麻里恵がそばに居ない寂しさが。


きっと俺を、そんな風に駆り立てていたのだ。



そのせいもあってか。


俺のホームページは、雑誌に取り上げられるほどの人気になって来て。


1日に、数十通ものメールが届くようになっていた。



俺と麻里恵の生活は。


麻里恵の忙しさがあっても。


もちろん、幸せに続いていた。



しかし、俺は。


もっと麻里恵と一緒に居たかった。



もちろん、麻里恵の仕事を邪魔してまで。


俺のそばに居て欲しいとは思っていない。



だけど。


きっと俺は、不安だったのだ。



麻里恵を俺は、絶対に失いたくない。


仕事に追われる麻里恵を見ていた俺は。


絶対的な安心感が欲しかったのだと思う。



そう、それは。


結婚という、絶対的な約束だ。



1996年のクリスマスイブ。


いつものように、夕方に仕事が終わった俺は。


急いで、麻里恵の待つ家に帰った。



その日、奇跡的に仕事がなかった麻里恵は。


楽しそうに、夕食の用意をしていた。



「ただいま!」


部屋に入った俺を、麻里恵がギュッと抱き締めた。