33 『予測変換』
ぼくのケータイは、かなり優秀らしい。
今週は、いつ逢える?
ぼくは、今週だいたい大丈夫だよ!
連絡ください!
って、書いて。
ぼくは、メールを送る。
そう。
先週、体調を崩して逢えなかった君のケータイに。
水曜日なら大丈夫だよ☆ちょっと遅くなるかもだけど!
君からは、すぐにそんな返事が帰って来た。
楽しみだなぁ……。
ぼくは、ニヤけながら。
でも。
なんだか、少しだけイヤな予感がしていた。
でも。
まぁ、いいか……。
ぼくは、いつものように短編小説でも書こうかと。
ケータイメールの送信ボックスを開く。
そして。
何気なく、さっき君に送ったメールを見たら。
…………。
やっちまった!
ぼくは、君に送ったメールを確認して。
思いっきり、動揺していた。
恥ずかしいよな、これ……。
連絡ください!と書いたつもりが。
恋愛ください!と変換されていた。
参ったなぁ……。
これで送っちまったよ!
でも。
君は、きっと。
ぼくのそんなマヌケな間違いを、笑って済ませてくれると思うんだ。
きっと、ぼくらしいなって思ってくれながら。
「れ」という言葉で一番最初に変換されるのが。
さっきは「連絡」ではなく、「恋愛」だったんだね。
でも。
ぼくは、妙に納得していたんだ。
きっと、ケータイにも見透かされてしまってたんだって。
うん。
ぼくの君への気持ちが、きっと。
『予測変換』
了