26 『君は、いつも読んでくれるから』
久しぶりに、君と逢う。
クラブのパーティーでは、もちろん。
ちゃんと、話なんて出来ないけれど。
それでも、いいんだ。
君がぼくに、笑いかけてくれさえしたら……。
ずっと、長い間。
君は、ぼくを避け続けている。
ぼくは、その意味が分からなくて。
すごく辛かった。
だけど、もう。
そんなことなんて、どうでも良くなっていた。
だって。
ぼくが書く小説は。
ぼく自身なんだから。
だから、もう良いんだよ。
もしかしたら、意地を張っていたのは。
ぼくのほうだったのかも、しれないし。
だからね。
ぼくは、もう一度。
ちゃんと、君に向き合おうって決めたんだ。
だって、さ……。
『君は、いつも読んでくれるから』
了