13 『君と出逢った意味』
「じゃあ、11日に」と、君は言った。
だから、ぼくは。
今日、君に逢うために。
この店を、訪れたんだよ。
君に、初めて逢ってから。
ぼくは、また君に逢いたいって思い続けた。
でも、なぜなんだろう?
なかなか逢えない君と。
ぼくは、話がしてみたいってずっと思い続けていた。
でも。
タイミングって、不思議なもので。
最近になって、急に。
ぼくは、君に逢うチャンスが増えたってわけさ。
今夜。
ぼくたちは、やっと。
ゆっくりと、ふたりで話をすることが出来たよね。
君が今夜、ぼくに話してくれたことを。
ぼくは、きっと。
ずっと、忘れないと思う。
いろんなことを感じながら、生きて。
いま。
与えられる愛じゃなくて。
愛を与えたい、と言う君が。
とても、素敵に見えた。
「今度は、あなたの話も聞かせてね!」と、微笑む君に。
ぼくは、すっかりヤラれてしまっていた。
別れ際に「……連絡してね」と、囁く君に。
ぼくは、無言で頷いた。
君が感じる、寂しさを。
ほんの少しでも、ぼくが受け止めてあげられるのなら。
ぼくが君に出逢った意味があるんだ、って。
ぼくは、君のキレイな瞳を見ながら。
そんな風に、思っていた。
『君に出逢った意味』
了