11 『白猫は、ミュウと鳴いた』
家の近くの路地で。
ぼくは、真っ白い猫に逢った。
まん丸い大きな目で、ぼくをじっと見てる。
可愛い猫だな……。
ぼくは、まるで一目惚れをしたように。
その白猫を、しばらくの間、ボーっと見つめていた。
「ひとりぼっち、なのかい?」
ぼくは、白猫にそんな風に声を掛けて。
優しく、頭を撫でてみた。
ゴロゴロッと、喉を鳴らしながら。
白猫は、ぼくの手にスリスリっとした。
「君も、ぼくと同じなんだ、な……」
ぼくは。
白猫を、ヒョイと抱き上げて。
「これからは、ずっと一緒だよ……」と言った。
そのとき。
白猫は、ぼくの目をじーっと見つめて。
そして、一言鳴いたんだ。
『白猫は、ミュウと鳴いた』
了