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美佐が、初めて東京にやって来る。



俺は、美佐と決着を着けるとしたら。


大阪の美佐のところに、逢いに行かなければと思っていた。



だが、美佐が。


東京に、やって来る。



俺は、不安だった。


美佐に逢ったときに。


俺の今の決心が、きっと。


揺らいでしまうのではないか、って。



しかし。


そんな心配をしても、もう仕方がないことだ。



俺は、早綾を選ぶんだって。


そう、心に決めたのだ。



だから、俺は。


このタイミングで。


美佐に逢えることが、不思議な気がしていた。



俺は、思う。


運命なんて、自分で作るものだ。


自分自身の判断や努力で、道は拓かれる。



でも。


やはり、自分自身では。


どうしようもないことだってあるのだ。



今の会社に入ったことだって、そうだと思う。


偶然、たまたま、タイミングが合っただけのことで。


俺は、今の仕事をしている。



それは、巡り合わせというか。


これが、運命というのか。


きっと、そういう何かの力が働いた結果のような気もしていた。



そして、早綾とのことも。


美佐や恭子とのことだって……。



明日、美佐に電話を入れよう……。



俺は、二本目のメリットライトに火を点けながら。


そう思った。