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俺のアパートがある板橋の小茂根から、晴海までは。


行くのが、ちょっとめんどくさかった。



混雑した有楽町線で、有楽町に出て。


まぁ、ここまでは良いとして。


そこからまた、さらに混雑したバスに乗る。



時間にすれば、一時間ほどだが。


バスが遅れることも、度々あって。


俺は、毎朝7時にはアパートを出た。



朝が弱い、俺には。


なかなかに辛い、毎日だった。



そして、ずっと室内の。


あまり、変わりばえしない日々。



外で働いていた同期のヤツらは。


真っ黒に日焼けしていた。



「いいよな、お前は涼しくてさ!」


「あぁ、まあな……」


俺は、そんな風に答えながらも。


実は、ヤツらが羨ましかったのだ。



確かに真夏の炎天下に、ずっといるのも辛いと思うが。


ヤツらは、とても楽しそうだったのだ。



コンパニオンの女の子たちとも、呑みに行ってるみたいだし……。



俺が仕事をしていた、場内テレビ局は。


約30人ほどで運営していた。



主には、うちの会社の人間と。


テレビ局、ラジオ局の新人アナウンサーたちが集められていた。



女子アナは、もちろんみんな可愛かったが。


俺が、一番可愛いと思ったのは。


事務をやっていた、早綾(さあや)だった。