36


シャワーを浴びた俺は。


ベッドに寝転んでいる真希に、声をかけようとした。


しかし。



あれっ?


真希は、また眠っていた。



まったく、仕方がないな……。


俺は、苦笑いしながら。


まだ濡れている真希の髪を、優しくバスタオルで拭く。



俺は、真希の寝顔をじっと見る。



よく考えると。


こんなにじっくりと、真希の顔を見たことはなかったよな……。



真希って、けっこうかわいいんだな……。


いやいや、何考えてんだ、俺。



でも。


真希って、こんな顔だったっけ?



寝顔だから、ということもあるだろうが。


俺には、真希がまるで知らない女のような気がした。



俺は、エアコンのリモコンに手を伸ばして。


設定温度を24度にした。


風も微風にする。



俺はベッドを下りて、フローリングの床に座った。


そして、膝を抱えながら考える。



やっぱり、マズかったかな……。


でも、まぁいいか。


やましいことは、何もないし。



俺と恭子のベッドにいま、真希が寝ている。


もしもこんなことが恭子にバレたりしたら。


もちろん、タダでは済まないだろう。



でも、真希だってバカではない。


まさか、こんなことを恭子には話さないだろうし。