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真希は。


ほんの一瞬の間に、すっかり眠っていた。



まったく、しょうがないな……。


俺は、苦笑いしながら真希の寝顔を見る。



撮影は、とてもハードだったし。


特に真希は、ここ数日ほとんど寝ていない。



俺は、そのまま江古田までベンちゃんを走らせた。



俺は、部屋から徒歩2分のところに駐車場を借りていた。


屋根なしで、砂利が敷いてある空き地みたいな駐車場だ。


駐車場代月1万円は痛いが、まぁ仕方ない。



その駐車場に、ベンちゃんを入れた俺は。


眠っている真希に、優しく声をかける。


「……着いたよ、真希。部屋で寝かせてやるから、ちょっと起きなよ……」


「……うん?ここどこ?江古田?……ごめんね、寝ちゃって!」



真希は、眠そうに両手で目をこすりながら。


そして。


ちょっと困ったように、俺の目をじっと見た。



「ねぇ……。シャワー浴びたいな……」


真希は、そう言ってニッコリと微笑んだ。



困ったな。


俺の部屋は、相変わらず風呂なしトイレ共同の。


家賃2万4千円のボロアパートだ。


当然、シャワーなどない。



真希だって、そんなことは百も承知のはずだ。



「ねぇ。恭子ちゃんはいないの?」と、真希は言った。