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さっちゃんは、その映画で録音をやっていた。


数日間に渡る、撮影の中で。


俺は、真希やさっちゃんと意気投合したというわけだ。



俺は、なぜか。


昔から女の子の輪の中にいても、別に苦痛ではない。


と、言うか。


逆に、俺がいても女の子は、気にならないのかもしれない。


それは、俺が妹ふたりという環境で過ごしたせいだと思う。



昔から、家にあった少女マンガを読みまくっていたし。


アクセサリーや、女の子のファッションにも興味があった。



俺は、自分で認めたくはないが。


女っぽいのかも、しれない。


でも、いたってノーマルで女好きのスケベだが。



真希やさっちゃんとは。


それ以来、毎日いろいろな話をするようになった。



世間話や、映画の話。


音楽もそうだし、もちろん恋愛の話も。



真希は、いつも自分を男っぽく見せようとしていて。


それは、言葉の端々にも感じられた。



「あのさぁ、アレってダメじゃん!ズレてるっていうか……」


そんな風に、早口でしゃべる真希のことを。


俺は、痛々しく感じていた。


何で真希は、いつも無理をしているんだろう?



俺は、真希に恋愛感情を感じたことはない。


ずっと、そんな風に思っていた。



そう。


あの事件が、起こるまでは。