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それでも。
俺はずっと、恭子と一緒にいた。
離れたくても、離れられない。
恭子の脅迫や。
そして。
何よりも。
俺自身の気持ちもあってのことだ。
結局、俺は恭子から離れられない。
楽しいが辛い時間は、ずっと流れて行く。
しかし。
そのうち、必ず決着を着けなければならないことは。
俺自身、良く分かっていた。
話を、元に戻そう。
ウチの大学から、その会社に受かったのは。
結局、俺だけだった。
ちゃんと就職する気が、あまり無かった俺は。
変な気負いが無かった。
それが、良かったのかもしれない。
しかし……。
気まずい……。
最初、同じ学科で一番仲の良い仙ちゃんが。
その会社を受けることになっていた。
「なぁ、お前も受けてみれば?」
仙ちゃんの、そのひと言で。
俺は、良く知りもしない、その会社を受けることにした。
「俺さぁ……この会社、絶対入りたいんだよね!」
仙ちゃんは、そう言いながら笑った。
それが……。
仙ちゃんと俺は、最終面接まで残った。
うちの大学からは、仙ちゃんと俺だけが残っていた。
何人採用するのかは知らないが。
二人とも受かると良いなぁ……。
俺は、呑気にそんなことを考えていた。