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俺と恭子の生活は、表面上は落ち着いて見えたに違いない。


風呂なしのアパートに住んでいた俺は。


風呂のある恭子のマンションに、入り浸った。



恭子のマンションは、石神井公園のそばにあった。


江古田からは、西武線で少し時間がかかる場所だ。



しかし。


そんなことは、まったく気にならなかった。


なぜなら。


俺は、恭子と一緒にいたかったからだ。



ある日、恭子が俺に言った。


「ねぇ……。わたし、江古田に引っ越そうと思うんだけど。どうかな?」



それは、俺にとっては願ってもないことだった。



恭子が俺のアパートから、徒歩3分のところに引越して来てから。


俺と恭子が一緒にいる時間は、さらに増えて行った。



それに連れて。


恭子の俺に対する愛情も、ますます大きくなって行ったのだと思う。



俺は、恭子のことが大切だった。


恭子は俺にとって、かけがえのない存在になっていた。


そんなことは、良く分かっていたのだ。



しかし。


美佐と別れてまで、恭子と一緒にいたいとは。


どうしても、思えない俺がいた。



それに。


俺には、美佐がいることを。


恭子は納得しているはずだ。



そのときの、俺は。


そんな風に。


自分の気持ちを、楽にしようと考えていた。