21 『割り勘』
「今日は楽しかった。ありがとう!」
ぼくがそう言うと、彼女は、こう答えた。
「こちらこそ。楽しかったよ。また誘ってね!」
次は、いつになるのかな?
まぁ、いいか。
ぼくは、そんなことを考えながら。
いつものように、代金を支払おうとしたとき。
彼女はスッと、小さく折ったお札をぼくに渡した。
えっ?
「いいよいいよ。ぼくが払うよ!」と言うと。
「ううん。また誘って欲しいから」と、彼女は小さな声でそう言って。
ニッコリと微笑んだ。
ぼくは、彼女のそんな気持ちが嬉しくて。
またすぐに、彼女を誘おうって決めたんだ。
『割り勘』
了