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俺は冬子を失うことを想像したとき、確かに惜しいと思った。



しかし。


こんな風に逆に言い寄られると、混乱してしまう。



俺は、冬子のことが好きだ。


好きというか、きっと大好きだ。



冬子は。


サッパリしていて、一緒にいても気を使わないでいいし。


毒舌だけど、実はちゃんと心使いが出来るイイ女だし。


そして。


冬子は、とてもエッチだし……。



でも。


俺は、決して冬子を愛してはいないのだ。


冬子を愛せるならば、俺はどれだけ楽だろう?


しかし……。



たぶん、こういうことなんだと思う。


たまに一緒にいると、すごく楽しい。


でも。


ずっと一緒にいるとしたら……?



確かに、ずっと冬子と一緒にいるのは、しんどいと思う。



それは、真由子にも言えることだ。



一緒に暮らしてラクな女を、俺はずっと探しているのかもしれないな……。



そんなことを考えている、俺の気も知らずに。


冬子は、キラキラした瞳を、俺にまっすぐに向けていた。



参ったな……。



俺は、ずっと思っていた。


きっと。


冬子も俺と同じように、思っているに違いないって。


なんとなくたまに逢って、楽しく過ごす。


そんな関係が良いって思ってる、って。



しかし。


いつの間にか、冬子の気持ちは変化していたのだ。



男としては、光栄なことだと思う。


冬子のようなキレイでイイ女に、言い寄られているのだ。



しかし、俺は……。