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北口から東口へと歩く。
そして。
俺と陽子は、ミルキーウェイという喫茶店に入った。
俺たちは、久しぶりに向かい合っていた。
星をモチーフにした、バカみたいにかわいくてデカい器で飲み物が出てくる。
マヌケな俺には、ピッタリのシチュエーションだ。
「……ホントは、話すことなんてないんだけどね。もう、話しても仕方ないっていうか……」
俺は、平静を装って穏やかに話した。
陽子は、下を向いて何も言わなかった。
「……荷物は、お前がいないときに運び出すから。カギはポストにでも入れておくよ」
陽子が、顔を上げて俺を見た。
瞳から、涙がこぼれ落ちそうだった。
「ごめんなさい、ひろ……」
陽子は、つぶやくようにそう言った。
「……もういいよ。もう何も言わなくていいから……」
俺は、自分の感情に驚いていた。
俺を裏切った陽子に、俺は気を使っているのだ。
俺は、やっぱりバカな男だ。
俺は、確かに陽子を愛していた。
しかし。
結局は、もうどうでも良かったのかもしれない。
表面上は、陽子の幸せを考えているように見えるかもしれない。
でも。
本当は、俺は陽子と別れたかったのだ。
もしも陽子が、俺に対して罪の意識を持つのだとしたら。
それはそれで、ざまぁ見ろ、という感じだ。
しかし。
そんなことは、陽子はすぐに忘れてしまうだろう。
だって。
女なんて、そんなものさ。