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こんな気持ちは、きっと時間だけが解決してくれるものなのだろう。


俺は、今までに同じようなことを何度も経験してきたではないか。


今回のことだって、大したことじゃない。


でも……。



いや。


こんな気持ちを無くす、最も簡単な方法があった。


それは。


俺が誰かを、好きになること。


俺が誰かを、愛することだ。



確かに、弥生や冬子と一緒にいたときは、気が紛れた。


きっと、愛がなくたって、気は紛れるのだ。



しかし。


だからといって、そんなに簡単にはいかない、さ……。



そして。


俺は、冷徹になりたかった。


今の、このどうしようもない気持ち。


それを、女に冷たく接することで紛らわせたかった。


しかし。


きっと、俺は冷徹に成りきれないのかもしれない。


それでも。


今は、そうするしかないのだ……。



そんな最悪な感じで、1994年はスタートした。



そして。


秋田に帰省していた陽子が、東京に戻ってきた。



俺は陽子に逢って、ちゃんと決着をつけることにした。



俺は、陽子に電話をかける。


「……あぁ、俺。うん、逢って話そう。じゃあ……」


俺は、思っていたよりも冷静に、陽子と話をしていた。


しかし。


受話器を握りしめる手は、かすかに震えていたが。



俺はその日、陽子を池袋に呼び出した。


陽子の部屋や、俺の部屋で話すのは嫌だったからだ。