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……うんっ?


俺は、いつの間にか眠ってしまっていた。


気がつくと俺は、知らず知らずのうちに、また冬子を抱きしめていたようだ。



冬子のベッドルームには、デジタルの時計が壁にかかっていた。


赤というのか、ピンクというのか。


そんな妖しい色の光が、午前3時27分を示していた。



俺は、冬子を起こさないようにベッドを抜け出して、シャワールームへと向かう。


熱いシャワーを浴びながら、俺は考えていた。


あまりここに長居しても、良いことはないな。



俺は身仕度をパパッと済ませ、冬子の部屋を出た。


こんなとき、オートロックの部屋は安心だ。



ポルシェの室内は、冷え切っていた。


ステアリングも冷え切っていて、握るのがイヤになるほどだった。



そして。


俺の心も、きっと同じくらい冷え切っていた。



自分の部屋に戻った俺は、キンキンに冷えたドクターペッパーの缶を冷蔵庫から取り出す。



冷たい。


しかし、今はそれでいい。



あれ以来俺は、気を許すと涙を流してしまうのだ。


強がっていても、やはり陽子とのことは辛すぎる事実だ。


そして、いま。


俺はまた、涙を流していた。



ひとしきり泣くと、少し落ち着く。


クリスマスからの俺は、そんな繰り返しだった。