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冬子の、その気を逸らすために。
俺は冬子が出す例の光線に、気づかないフリをした。
つまりは、いいムードを作らなければ良いワケだ。
「あのさ、じゃあ相談っていうか……。俺の彼女のことなんだけど、最近様子がおかしいんだ……」
俺は、わざと深刻ぶって冬子にそう言った。
「……ふーん、そうなんだ!」
冬子は、そう言いながら、白のハウスワインをぐぃっと飲み干した。
そして、微笑みながらこう言う。
「良い解決法があるよ!とりあえず、別れちゃえばいいじゃん?」
……おいおい。
冬子は笑いながら、ウーロン茶をオーダーした。
「そんな深刻な話じゃないでしょ、それ。分かるよ、それくらい」
冬子は、俺の目をじっと見た。
「やっぱり、ウザイかな、わたしって……」
冬子は、寂しそうにそうつぶやいた。
……やっぱり、男か。
「分かった。俺のことはいいから、冬子の話を聞かせてくれないか?」
俺は、冬子の目を優しく見つめながら、そう言った……。
その夜、俺と冬子は微妙な雰囲気を残したまま、別れた。
もちろんその夜、冬子とは何もなかった。
「今度は、ゆっくり逢ってよね」
冬子は、そう言って寂しそうに笑った。
冬子とそんな夜を過ごしてから、3ヶ月が経っていた。
俺は、冬子の顔を思い出しながら、246を走る。
あのときと今とは、状況が違うのだ。
今夜、冬子を確実に落とす。
俺は、そう決めていた。