リカは、中学のときの同級生だった。


軟式テニス部のキャプテンだった俺とリカは、ずっと微妙な関係だった。


中2のとき、事故で利き腕を骨折した俺に優しくしてくれたのが、同じテニス部のリカだった。


選手として終わった俺を、かわいそうにとでも思ったのだろう。


リカは、アタマも良いし、学校一の美少女だとみんなが認めていた。



女子のキャプテンには、当然のようにリカがなった。


そして、俺とリカの仲は急速に近づいた。


しかし俺は、リカにいつも冷たく接した。


テニスがちゃんと出来るお前に、俺の何が分かる?


そんな言葉で、リカを突き放したこともある。



それでも、リカは俺に優しかった。


俺は、本当は分かっていたのに。


すべては、俺のワガママだということを。



中学を卒業してからは、ずっとリカに逢わなかった。


というか、俺がリカを避けたのだ。



そして、大学一年生の夏休み。


帰省先の広島、それも自動車学校で俺はリカと再会した。



俺は、ずっとリカに申し訳ないと感じていたのだ。


俺は、勇気を出してリカに詫びた。


そしてリカは、笑って許してくれたのだ。



その日、俺とリカは4年ぶりに歩み寄ることができた。


そして。


笑顔で別れたリカは、直後に交通事故で死んだ。