業界に完全に定着した「カチャカチャ」

直挿しだった時代はリシャフト業者にヘッドを送らないといけませんでした。
ツルシのシャフトが硬すぎて使えない身としては、シャフト単体でショップに発注できるカチャカチャは大変ありがたいものです。
たとえ生まれた理由が「ショップに提供する試打ヘッドの数を減らすため」だったとしても。

スリーブ仕様は各メーカーまちまちで互換性が無いのは残念なところです。
買い替え需要がなくなっちゃうからシャフトメーカーの猛反対があったんでしょうか。


まったくの個人的な感想ですがキャロウェイ以外のスリーブ仕様は評価できません。
ロフト変えるとライ角やフェース角も変わっちゃうってどうなんでしょう?
「ライ角が多少変わってもどうってことは無いんだよ」ってことですかね。
確かに毎回スイングの異なる素人には些細なことに思えます。

でも、

ノーマルポジション以外だとシャフトとグリップが回転しちゃうってどうなんでしょう?
グリップ回転に対応するためカチャカチャ付きシャフトはバックラインの無いラウンドグリップになってます。
バックラインスキーにはリグリップの手間が増えるのは悩ましい。

あとシャフトコスメの向きが変わっちゃうのもキモチ悪いです。

なのでパーツが増えてゴツくなる弊害はありますが、取り付け角の個別調整が出来、シャフトも回転しないキャロウェイのスリーブ仕様を大いに評価したいわけです。


お気軽にシャフトやセッティングを変えることができるカチャカチャですが、意外とお高いこのスリーブ。

純正品だと5千円以上します。
で、Amazonやヤフオクなんかを見ると千円切ってるような互換品がゴロゴロ見つかるわけです。
コレを工房に持ち込むなり自分で組むなりすればお安く仕上げられそうですが、この格安スリーブ、注意が必要です。


1.工作精度が甘い
自分が2つ注文した内の1つはリングの凹凸加工がズレていて取り付けたらフックフェースなんてもんじゃないくらい他所を向いてしまうようなモノでした。
リング凹凸の各厚みをノギスで測ってみましたが、純正品と比べて個体差と容認できない誤差があり、純正同様のセッティングが出来る保証はありません。
万全を期すなら複数個購入し選別するのがベストです。
が、そんな手間をかけるなら最初から純正品を使ったほうが精神的にも良い気がします。

2.ネジ山に・・・
スリーブ自体はアルミ製で黒くアルマイト処理されています。
純正品をよく観察するとシャフト差し込み口やネジ穴は無処理です。
ネジ穴についてはアルマイト処理後にネジ山を切っているのかも知れません。
で、互換品はネジ穴までアルマイト処理されてしまっているモノが存在します。
トルク管理するネジ山にアルマイト皮膜ってのはちょっと怖い。


「ヘッドを取り付けられればいいんだよ」って向き以外にはオススメしにくい。
また、そういった互換スリーブが取り付けられたモノが中古市場に出回っているコトになるわけで、自衛のために純正スリーブのシャフトを1本手元に置いといて、各パーツの精度が出ているか確認できると良いですね。


互換品のAmazonレビュー見ていてちょっとびっくりしたのがゴルフ工房の人が利用してるってのがあって、いやそれってどうなのよと。
ちゃんと個別に精度を確認してプロの目から大丈夫と確信して使ってるんならいいんですが、それをせず、なおかつお客には純正品の価格で工賃請求とかしてたら悪質ですねぇ。

 

マサカネェ?