一人暮らしも半年。
寂しさが気楽さに変わっていた。
「ただいま」誰も答
えないのはわかってる。
・・・だが。
一瞬呼吸が止まった。
窓が開いていた。
そして風でカーテンが膨らみ、そこに女が立っているように見えたのだ。
「そんな
わけないよねぇ!」
自分の声を大きくすれば怖さは逃げて行く。
そう思った。
3/15 「なにかいる」
窓を閉めて鍵をかけ風で冷え切った部屋を見回す。
ベット、洋服ダンス、
机。いつもと変わりがない。
空き巣が入ったわけじゃない。閉め忘れただけだ。
しかし突然顔が引き攣る感覚がした。
引き出し。
それが僅かに開いている。
中に
は白い紙が一枚入っていた。
見ると一言だけ書かれていた。
「いるよ」と。
3/19 「どこに?」
疲れた。
こんな日は家までの道がいつもよりも遠い。
薄暗い道。
短い赤の
スカート、黒のレギンスに包まれた細い足の女性が目の前を歩いている。
その人から何かが落ちた。
黄色に薄い青の、ふなっしーのストラップ。
「あ、あの!」
拾って呼びかけた。
「なによ!?」
振り返った顔は男だった。
3/21「声はマツコ」
その草原は白い花で覆われていた。
青い空に風が吹いてふわりと雲を泳が
せる。
たくさんの白い蝶と、そして女の子がひとりそこにいた。
彼女は蝶と同じように楽しそうに花の間を踊っている。
しばらくして視界から彼女が消えた。
僕
が立ち上がり探すと
「あははは」
いた。
彼女は花のベットの上で笑っていた。
3/24 「春」