いつも通る道沿いに、気になる看板を見つけました。
どうやら古道具屋さんのようです。
看板は一枚だけ。
白く塗られた板に、手書きの文字。
ところどころ塗装も剥がれていて、決して新しいものではありません。
それなのに、なぜか目に留まる。
そして、なぜか心惹かれる。
こういう「なぜか」は、インテリアの仕事をしていると、時々出会います。
空間に置くものを考えるとき、私たちはつい、
「この大きさならバランスがいい」
「この色なら合わせやすい」
「この形なら空間に似合う」
と、理由を探します。
もちろん、それらは大切な判断材料です。
けれど、最終的にその場所にしっくりくるものは、必ずしも数字や理屈だけでは決まらない。
絵画なども、きっとそうなのだと思います。
大きさでもない。
カタチでもない。
色だけでもない。
その場所と、そのものとの間にある、
言葉では説明しにくい何か。
「これだ」と感じる瞬間があります。
それは、住む人の感性だったり、空間が持っている空気だったり、あるいはそこに暮らしてきた時間だったり。
インテリアを考えるとき、私は最近、そんな目に見えない部分を以前にも増して大切にしたいと思っています。
今日は次の打合せの時間が迫っていたため、残念ながらお店の中へ入ることはできませんでした。
でも、次にこの道を通ったときには、少し勇気を出して扉を開けてみようと思います。
この一枚の看板が、なぜ私の心を惹きつけたのか。
そして、お店の中にはどんなものが並んでいるのか。
その「なぜか」の正体を、少し探してみたくなりました。
美しいものを選ぶだけではなく、
その場所に「なぜか、しっくりくるもの」を見つける。
それもまた、空間をつくる楽しさのひとつなのかもしれません。
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