道の駅で、久しぶりに「ポポー」を見つけました。
秋の味覚の中でも、私が特に好きなもののひとつです。
ご存じでしょうか?
ポポー。
こちらの写真をご覧いただくとお分かりのように、決して「美しい果物」とは言いにくい姿をしています(笑)。
緑色の皮は、ところどころ黒ずみ、熟してくるとさらに色が変わっていく。
しかも、とても傷みやすく、流通にも向きにくい果物です。
明治期には日本に導入されていたとされるものの、現在も一般的な果物として広く知られているとは言い難い存在です。
ところが。
一度食べてみると、その美味しさに驚きます。
ねっとりとした食感と、独特の甘い香り。
「こんなに美味しいのに、どうしてもっと知られていないのだろう?」
初めていただいたとき、そう思ったことを覚えています。
私がポポーを知ったのは、もう数十年も前のこと。
お庭にポポーの木を植えていらした方から、収穫したものをいただいたのがきっかけでした。
それ以来、道の駅などでポポーを見つけると、つい買ってしまいます。
今回も、もちろん購入しました。
外見だけでは、わからない。
「ボロは着てても心は錦」
……という言葉がありますが(笑)。
ポポーを見ていると、まさにそんなことを思います。
人も、モノも、食べ物も。
外から見ただけでは、その本当の魅力はわからない。
インテリアの仕事をしていると、これはとても大切なことだと感じます。
お客様から、
「こんな雰囲気が好き」
「この色が好き」
「こういう家具を置きたい」
といったご希望を伺うことがあります。
もちろん、それらは大切な手がかりです。
けれど、それだけを形にしてしまえば、本当にその方らしい空間になるかというと、そうとも限りません。
「見えているもの」の、その奥にあるもの
その方が、これまでどんな暮らしをしてきたのか。
何を大切にしているのか。
どんなものに心が動くのか。
家族との時間をどう過ごしたいのか。
これから、どんな人生を送りたいのか。
そんな一見インテリアとは関係がないように思えることの中に、その人らしい空間をつくるヒントが隠れていることがあります。
だから私は、インテリアを考えるとき、
目に見えている「外側」だけではなく、その奥にある「内側」まで感じ取りたい。
と思っています。
好きなテイストをそのまま当てはめるのではなく、
「この方だから、この空間」
と言えるものをつくる。
それが、プロとして私が大切にしていることのひとつです。
ポポーは、見た目では勝負していない
そう考えると、ポポーって、なかなか潔い果物です。
華やかな色でもない。
美しく整った形でもない。
流通にも向かない。
それでも、食べてみれば、その魅力がちゃんとわかる。
外見ではなく、中身で勝負している。
そんなポポーを、私は昔からなんとなく好きだったのかもしれません。
そして今回、久しぶりにいただきながら、
「これって、インテリアにも通じるなぁ」
と、あらためて思いました。
インテリアも、写真に撮ったときの美しさだけではなく、
その人がそこで過ごしたときに、
「なんだか落ち着く」
「ここにいると自分らしくいられる」
「この家に帰ってきてよかった」
と思えること。
そんな、目には見えない部分まで含めてこそ、
その人にとっての「良い空間」なのではないでしょうか。
ポポーに教えられた、
「何事も、外見だけでは決められない」
ということ。
秋の味覚を楽しみながら、
またひとつ、仕事の原点を思い出した一日でした。
もちろん……
今年のポポーも、すこぶる美味しかったです😊
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