今回の軽井沢行きは、

実は「何かを見つけに行こう」と思って出かけたわけではありません。

別の目的があって、足を運びました。

ところが、今回もまた不思議なことに、
いくつもの「書きたいこと」が自然に目の前に現れてきました。

まるで、こちらが探しに行くのではなく、
向こうからやってくる。

そんな感覚が、最近ますます鮮明になっています。


今回の軽井沢のスタートは、
お気に入りのチーズ専門店。

チーズの専門店ですから、
もちろんチーズが美味しい。

けれど、私がこの場所で楽しみにしているのは、
それだけではありません。

目の前に広がる空。

山並み。

緑の芝生。

木々。

そして、そこに流れる時間。

ここでは、
「風景がご馳走」なのです。

食事をしながら眺める景色そのものが、
料理の一部になっているように感じます。


そんな景色を眺めていると、
ふと、インテリアの仕事のことを考えました。

もしも、窓の外にこれほど素晴らしい「借景」があるのなら……

カーテン類は、いらないのかもしれない。

もちろん、時間帯やプライバシー、
室内環境などを考えれば、
実際にはカーテンが必要になることもあります。

でも、インテリアを考えるときに大切なのは、

「何を足そうか」

だけではないと思うのです。

「何を活かせるだろう?」

と考えること。

窓の外に美しい景色があるなら、
それを一枚の絵のように捉える。

家具を置くときも、
照明を選ぶときも、
カーテンを決めるときも、

その景色と室内が
ひとつの空間としてつながっていくように考える。

それもまた、
インテリアの役割なのだと思います。


これまで私は、
インテリアというと、

素材を選び、
色を組み合わせ、
家具を配置し、
照明を考え……

「空間をつくる」ことを仕事としてきました。

けれど、最近になって少しずつ、
別の見方をするようになりました。

つくることと同じくらい、
「そこにあるものを活かす」ことも大切なのではないか。

自然の景色もそうです。

古い建物もそうです。

その人が長年大切にしてきた家具や器もそう。

すでにそこにあるものの中に、
その場所にしかない美しさがある。

それを見つけて、
邪魔をせず、
引き立てる。

そんなインテリアもあるのだと思います。


そう考えると、

住まいとは何なのだろう。
暮らしとは何なのだろう。

というところまで、思いが広がっていきます。

家の中だけを整えて、
外の自然を切り離すのではなく、

窓の向こうの景色も、
差し込む光も、
季節の移ろいも、

暮らしの一部として受け入れる。

そう考えると、
住まいは自然を遮断するための「箱」ではなく、

自然と暮らしをつなぐ場所

なのかもしれません。


先日の軽井沢で、
手入れが行き届いていない庭を見て感じた
「自然が自然であること」の美しさ。

そして今回、
美しい景色を眺めながら食事をして感じた
「借景」の素晴らしさ。

一見、別々の出来事のようでいて、
私の中ではどこかでつながっています。

整えることだけが、美しいのではない。

どこまで手を入れるのか。

どこから自然に委ねるのか。

何を足すのか。

そして、何をあえて足さないのか。

そのバランスの中に、
その場所らしさが生まれるのかもしれません。


ブログでは、「インテリアが大切な理由」をテーマに、暮らしや住まいにまつわる気づきをお届けしています。
 

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