週末、久しぶりの軽井沢を訪れました。

自然の中で暮らすこと、
自然と共生することについて考えさせられた時間。

そして、その帰り道。

八ヶ岳の「高原音楽堂」に立ち寄りました。

1988年に完成した、
吉村順三設計事務所による音楽堂です。

森の中に佇む建物を前にして、
私は少し不思議な感覚になりました。

「この人がつくった」と感じる建築

建物そのものは、
決して声高に何かを主張しているわけではありません。

けれど、
静かにそこに佇んでいるだけで、

「この建築には、考えがある」

そんなことを感じる。

自然の中に建物を置くのではなく、
自然と建物との関係そのものを
丁寧に考えているように感じます。

そして、そこで思い出したのが
先日お会いした上田徹先生でした。

吉村順三から上田徹へ

先日のライオンズクラブの例会で、
上田徹先生にご登壇いただきました。

上田先生は1978年に
吉村順三設計事務所に入所され、
その後独立されています。

熱田神宮の草薙館など、
現在もさまざまな建築を手掛けられています。

以前、上田先生のお話を伺い、
また熱田神宮境内にある作品を拝見した時、

建物の形や素材だけではなく、
その奥にある「思想」のようなものを
私は感じました。

そして今回、
その師である吉村順三の作品を訪れて、

「ああ、ここにもある」

と思ったのです。

静かな思想が。

建築やインテリアには、その人が表れる

考えてみれば、
建築もインテリアも同じなのかもしれません。

自分が見てきたもの。

経験してきたこと。

心を動かされたもの。

大切にしていること。

そして、
自分なりの思想。

そういうものが、
意識しているかどうかにかかわらず、
空間には表れてしまう。

だから、

建築やインテリアは、
自分が経験したことや思想が表れるものであり、
それ以上でも、それ以下でもない。

今回、吉村順三の建築を体感して、
そんなことを改めて実感しました。

「何風」ではなく、その人自身

これは、最近私が考えている
「その人らしいインテリア」ともつながっています。

北欧風にする。

ホテルライクにする。

和風にする。

モダンにする。

もちろん、そうしたスタイルも
ひとつの入口にはなります。

けれど、本当に心地よい空間は、

「何風か」

だけでは語れない。

そこに暮らす人が、
これまでどんな時間を過ごしてきたのか。

何を好きになり、
何に心を動かされてきたのか。

何を大切にしているのか。

そういうものが自然に滲み出ている空間こそ、
その人のための空間なのではないでしょうか。

また一枚、ページがめくられた

今回の軽井沢では、
「自然」が「自然」であることの美しさに出会いました。

そして帰り道、
吉村順三の建築に出会った。

自然から学び、
建築からまた学ぶ。

自分から答えを探しに行ったわけではないのに、
またひとつ、
考えるきっかけが目の前に現れました。

最近、本当に不思議です。

向こうから、やってくる。

まるで小説のページを
一枚ずつめくってもらっているように。

そして私は、
そのページを読みながら、
自分なりに消化し、
また少しずつ昇華していく。

今回の八ヶ岳高原音楽堂は、
そんな一ページでした。


ブログでは、「インテリアが大切な理由」をテーマに、暮らしや住まいにまつわる気づきをお届けしています。
 

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