先日、初めて訪れたイタリアンのお店でランチをいただきました。
最近は、SNSで目を引くことを意識した「映える料理」も多いですが、こちらのお店のお料理は、そういう方向とは少し違いました。
奇をてらったものではない。
けれど、ひと皿ひと皿いただくたびに、素材の良さがじんわりと伝わってくる。
派手さはないのに、なぜか心に残る。
そんな、滋味豊かなお料理でした。
どのお料理も美味しかったのですが、私が特に印象に残ったのが「パン」。
そしてキッシュもとても美味しくて、どうやら小麦粉にも特別なこだわりがあるようです。
一見すると、とてもシンプル。
でも、ひと口いただくと、
「あ、違う」
と感じる。
こういうものに、私は弱いのです。
そして、食事をいただきながら、ふと思いました。
これは、インテリアにも同じことが言えるのではないか、と。
インテリアというと、
「個性的であること」
「人とは違うこと」
「目を引くこと」
が大切だと思われることがあります。
もちろん、それもひとつの魅力です。
けれど、本当に長く愛される空間をつくろうと思ったら、まず大切なのは、基本をきちんと押さえること。
素材。
色。
光。
動線。
使い勝手。
そして、その人の暮らし方。
そうした「王道」をしっかりと押さえたうえで、ほんの少しの意外性や、その人ならではの個性を加える。
私は、そのバランスがとても大切だと思っています。
王道だけでは、少し物足りない。
かといって、個性だけを追いかけると、どこか無理が生じる。
基本を大切にしながら、ほんの少しだけ予想を裏切る。
その「さじ加減」が、心に残るものをつくるのではないでしょうか。
今回のお料理も、まさにそんな印象でした。
決して奇をてらってはいない。
けれど、素材やつくり手のこだわりが、食べた人にはちゃんと伝わる。
だからこそ、
「また食べたい」
と思う。
交通手段は、決して便利とは言えません。
それでも、
「またここまで来たい」
と思わせてくれる。
私は、そこに「本当に良いもの」の強さを感じました。
わざわざ足を運びたくなる。
多少手間がかかっても、もう一度訪れたくなる。
それは、料理でも、インテリアでも、人との出会いでも、きっと同じなのかもしれません。
目立つことよりも、
「また会いたい」
「また行きたい」
「もう一度触れたい」
と思ってもらえること。
そんなものを、私もインテリアの仕事を通してつくっていきたい。
美しいだけではなく、
使う人の心に残る。
個性的なだけではなく、
長く愛される。
そんな空間を。
思いがけず、美味しいランチからインテリアのことを考える時間になりました。
こういう「日常の中の小さな発見」が、仕事の引き出しをまたひとつ増やしてくれるのだと思います。
■お問合せの方はこちらからどうぞ
■ホームページはこちらからどうぞ
