ワールドカップ、見てしまった。
残念だったけど、決勝まで残れたなんて、
それだけで素晴らしい。
ワールドカップといえば、
私には忘れられない思い出がある。
私だけじゃなくて、
多くの人の脳裏に焼きついていることと思うが、
「ドーハの悲劇」だ。
当時、旅行会社に勤務していた私は、
この試合を会社の同僚・上司と一緒に観戦していた。
私の会社では、
Jリーグのあるチームの応援バスツアーを
一手に引き受けていたので、
ワールドカップ出場が決まれば、
アメリカ観戦ツアーを出す予定で着々と準備を進めていた。
小さな旅行会社にとって、
これはまたとないチャンスだったし、
それ以上に、
ワールドカップという夢舞台に参加できるかもしれないという希望に
胸を膨らませていた。
ロスタイムに入り、
多くの日本国民同様、
勝利を確信した上司が、
別の場所にいた担当者に歓喜の電話をした。
そしてその直後・・・。
今、思い出してもやりきれない気持ちでいっぱいになる。
ワールドカップに出場する、ということ自体が、
夢物語だった当時からすれば、
決勝の舞台で互角に闘った彼らはすごい。
負けはしたけど、
ドーハの悲劇のようなその後何年も引きずるような胸の痛みはなく、
むしろ爽やかな気持ちが残るのは私だけじゃないだろう。