世の中、世襲だらけ。

①岸田総理の息子が首相補佐官となり、さらに今回の総理の外遊で
息子も観光三昧と批判を受けている。
②岸元防衛大臣の辞任に伴い、その息子が選挙区から立候補するらしい。
③小泉進次郎も今なお人気者らしい。
④そもそも、安倍も岸田も河野も・・・とにかく。政界は世襲だらけ!
さかのぼれば、麻生も福田も鳩山も、、、、あきれるばかり。
有名タレントや芸人の子供たちが楽々とデビューを果たし、初っぱなから
大役を任せてもらえる。
政治家も芸人・タレントも、世襲というシステムはマラソンの30キロ地点
くらいからいきなりレースに加わるようなものだから、スタート地点からまじめに
走ってきた一般ランナーにはとてもやりきれない思いが残るだろう。
茶でも花でも歌舞伎でも、こうした家元制度は我が国独特のもの。
それには独特の文化的な評価もあろうが、代々世襲である点では、その権化の
ような存在。
代々の家名を相続しても、その人物の芸の領域における力量は、問題とはならない。
小さい頃から仕込まれるわけだから、普通の才能の人物でも10年、20年も経れば
素人よりはましな芸の承継者風に、専門家のように、役者のように一応は振る舞えるで
あろう。
所詮、これは芸事あるいは芸能の世界。いってみれば演芸の領域程度のこと。
世襲で成り立つ芸とは、芸術ではない証拠でもあろう。
例えば、歌舞伎など所詮芸術には当たらない。
真に芸術であれば、世襲などそもそもあり得ない話なのだから。
このことは、音楽や絵画、文学などの世界を想像すれば容易に理解できるだろう。
モーツアルトもベートーベンも、セザンヌもピカソも、シェイクスピア もトルストイも
・・・2代目3代目はいない。
芸能ないし芸事の世界は「芸術に値しない」だけ安易で、形式美に名を借りた
約束事の世界に逃げ込んで、素人より高みにあるがごとく振る舞ってきた。
さて、政治は芸事であっては困る。政治家業が家業であっては困るのだ。
高収入な単なる職業となっては困るのだ。
国会に存在する数多くの世襲政治家はどう考えているだろうか。
彼らは、「国家や国民のためにその人生をかけても悔いなし」との覚悟を持った政治家ではない。
所詮、収入や待遇や虚名に惹かれた政治屋なのだ。